デグーの繁殖|妊娠・出産の流れと注意点

デグーの繁殖は飼育環境や飼い主の知識によって大きく左右されます。適切な準備と注意を払いながら繁殖を管理することで、母デグーと子デグーの健康を守ることができます。この記事では、デグーの妊娠から出産までの流れ、注意点、繁殖時のポイントを詳しく解説します。
1. デグーの繁殖の基本
デグーは、6ヶ月頃から繁殖能力がつくと言われています。特にオスは早い段階で繁殖が可能ですが、メスは少し遅れて繁殖に適した時期を迎えます。
- 繁殖期:デグーの繁殖期は年中で、環境が適切であれば通年繁殖しますが、春から夏にかけて活発になることが多いです。
- 繁殖適齢期:メスは12ヶ月~18ヶ月頃が理想的な繁殖年齢で、オスも同様に18ヶ月以内が望ましいとされています。
2. 妊娠の流れ
デグーの妊娠は通常90日程度(約3ヶ月)です。以下は、妊娠から出産までの流れです。
① 妊娠の兆候
妊娠しているかどうかは、次のような兆候で確認できます:
- お腹の膨らみ:妊娠初期は気づきにくいですが、後半になるとお腹が膨らんできます。特に3週間以降は明らかにお腹が大きくなります。
- 行動の変化:母デグーは少し落ち着いたり、隠れたがることが増える場合があります。逆に食欲が増すこともあります。
- 乳腺の膨張:出産が近づくと、乳腺が膨らんでくることがあり、授乳準備が整ってきます。
② 妊娠期間の管理
- 適切な環境を提供:母デグーが安心して過ごせるように、静かな環境を整えてあげることが重要です。ストレスを減らすために、大きな音や頻繁なケージの掃除を避けるようにします。
- 食事の管理:妊娠中は栄養が大切なので、高品質なペレットや新鮮な野菜を与えます。カルシウムやビタミンDを含む食事が特に重要です。
- 運動とスペース:妊娠中でも適度な運動は必要ですが、激しい動きや無理な体勢は避けるようにしましょう。
3. 出産の流れと注意点
① 出産の兆候
出産前には、次のような兆候が見られることがあります:
- 巣作り行動:出産直前に、母デグーは巣作りを始めます。紙や乾燥した草などを集めて巣を作ることが多いです。
- 体調の変化:出産の数時間前になると、母デグーの行動が落ち着かなくなったり、うろうろし始めることがあります。
② 出産の過程
出産自体は非常に速やかに進むことが多いですが、次の点に注意が必要です:
- 1匹ずつ出産:母デグーは1匹ずつ子供を出産します。1度に5~6匹程度の子デグーを産むことが一般的ですが、個体差もあります。
- 分娩後のケア:出産後、母デグーはすぐに子デグーを舐めて、呼吸を促したり、へその緒を切ることがあります。出産後に異常が見られる場合(出血が続く、子デグーが元気がない場合など)は、速やかに動物病院に相談しましょう。
③ 出産後のケア
- 母デグーの健康管理:出産後は母デグーの体力が落ちているので、栄養豊富な食事を与え、十分に休ませることが大切です。
- 子デグーの見守り:出産後、子デグーはすぐに動けるようになり、母親のおっぱいを吸って栄養を得ます。しばらくは母デグーと一緒に過ごさせ、成長を見守ります。
4. 繁殖時の注意点
① 無計画な繁殖を避ける
デグーは繁殖能力が高く、無計画に繁殖させると、あっという間に多頭飼いになり、管理が大変になります。繁殖を希望する場合は、あらかじめ去勢・避妊を行うか、繁殖を計画的に行うようにしましょう。
② オスとメスを分けるタイミング
子デグーが生後約4週間を過ぎると、オスとメスを分ける必要があります。早すぎると、性別がわからない場合もありますが、発情前に分けておかないと、またすぐに繁殖してしまうことがあります。
③ 高齢のデグーの繁殖は避ける
高齢のデグー(特に5歳以上)は、妊娠や出産が体に負担をかけることがあり、繁殖を避けることが推奨されています。
5. まとめ|デグーの繁殖は計画的に管理することが大切
妊娠から出産までの流れ:妊娠期間は約90日。出産前後のケアが大切。
環境作りが重要:ストレスを減らし、適切な食事と静かな環境を提供する。
繁殖は計画的に:無計画な繁殖を避け、健康的な繁殖管理を行う。
オスとメスの分け方:子デグーは早めに性別を確認し、オスとメスを分ける。
デグーの繁殖は、しっかりとした準備と管理が求められます。母デグーと子デグーの健康を守るために、注意深く対応しましょう!